コラム

コロナが示した地球温暖化対策の最適解

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コロナ禍で、「やれ経済政策どうする」とか「教育政策を忘れるな」など様々な議論で世界がごった返してる中、ふとこんなニュースが目に止まりました。

20年のCO2排出5.8%減 戦後最大、コロナで経済停滞―IEA(時事通信)

コロナによって「二酸化炭素(CO2)が8%減る」ことに、一体どういう意味があるのか?

今回のコラムでは、この問いに答えながら、気候変動問題のこれからについて少し考察していきたいと思います。

お付き合いいただければ幸いです。。

問題の背景

現在、世界的に気候変動、いわゆる地球温暖化が問題となっているのは何度も耳にしたことがあると思います。

その主な原因が、人間が経済活動や生活の中で排出する二酸化炭素(CO2)にあることは、IPCC(気候変動について研究している国際機関)が断言しています。

気候システムに対する人間の影響は明瞭である。これは、大気中の温室効果ガス濃度の増加、正の放射強制力、観測された温度上昇、そして気候システムに関する理解から明白である。(気象庁(2015b)p.13)

引用元:IPCC第5次評価報告書「気候変動2013 自然科学的根拠」p.13 気象庁HPより

そこで、世界各国で足並みそろえてCO2減らしませんか?って提案し、150カ国以上の批准したのが「パリ協定」です。2015年のことでした。

そこで話に挙がったのが、

「気温上昇を止めるには二酸化炭素の排出量を7.6%減らす必要があるから、みんなそこ目指していこう!」

なんです。

でもこれを達成するのはなかなか難しいようで、「ちょっと無理じゃない?」という空気がつい最近まで流れていました。

コロナによる達成の意味

しかし、今回の記事によると、

国際エネルギー機関(IEA、本部パリ)は30日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、2020年のエネルギー関連の二酸化炭素(CO2)排出量が前年比約8%減少するとの見通しを公表した

引用元:https://www.jiji.com/jc/article?k=2020043000862&g=int(時事ドットコムニュース)

とのこと。

つまり、これってコロナみたいな100年に1度レベルの大騒ぎが起こって、

世界中でテレワークしたり、お店閉じたり、工場の稼働減らしたり、自宅警備したりと、人間の経済活動がほぼストップして

ようやく目標の7.6%減らせるってことですよね。

素人からしたら、むしろそれしか減らないのかと思っちゃうくらい高い目標だったわけです。

つまり、極端なことを言えば、これくらい人間の行動に制限をかけないと地球は元には戻らないということ。

さらに加えると、リーマンショック時も同じような現象が起き、

その翌年、リーマン前の水準よりCO2排出量が増加したとのこと。

私たちの行動変容で変えられる次元の話ではないかもしれませんが、

それでも一人ひとりがこれまでの行動を改める必要があるのは間違いないと思います。

この事実から考えるこれからの途上国支援

さいごに、私がこういった地球規模の問題を考えるとき、いつも思うのは開発途上国と呼ばれる国のこと。

散々地球を壊しながら経済を発展させてきた先進国が、

「これ以上はヤバイからやめましょう。皆さん、地球のこと考えて発展させていきましょう!」

こんなこと言われて、途上国の人たちしたら

どの口が言うてんの?自分らだけめちゃくちゃやってきて、自分たちができない理由はどこにあるの?そんなもんできるか!

と思って当然かと。。

私たち先進国の責任、役割を十分に理解したうえで、途上国の人たちも一緒にやってもらえるような支援の形を考えていく必要があります。

結局そこを乗り越えられるのって、策とかシステムじゃなくて人間なんじゃないかな。

顔が見える支援の重要性を肝に銘じて、活動していきたいものです。

困ったときに人に助けてもらえる人は、普段から一生懸命努力している人。そういう姿は見られてるよ。

昔、恩師に言われたこの言葉をふと思い出しました。

 

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気候変動や地球温暖化についてもっと知りたい方は、こちらの書籍もおすすめです。

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さもあき

国際協力NGOルマナイサモア所属
サモアを愛する国際協力師
2020年7月よりサモアで算数・数学教育の新たなプロジェクトをスタート予定。「教育で人と世界をつなぐ」をモットーにサモアと日本の学校をつなぐプロジェクト進行中。ライターとして教育・国際協力の記事も執筆。

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