将来、国際協力のしごとに興味があるけど、何から始めたらいいか分からない
青年海外協力隊に参加するメリットが知りたい
この記事では、こんな悩みを持っている方々に、青年海外協力隊に2度参加した私だからこそ感じた青年海外協力隊に参加するメリットを3つ紹介します。
早速ですが、私が青年海外協力隊をすすめる理由は以下の3つです。
- 知識と経験、そして語学力を2年3カ月で一気に得られる
- 国際協力関係者とのコネクションが作れる
- 自分らしく生きることができるようになる
以下で詳しく説明していきます。最後の方にはデメリットについても書いています。
青年海外協力隊について書いた過去の記事もよろしければどうぞ。
知識と経験、語学力の獲得
まず青年海外協力隊のメリットといえば、国際協力に関する知識や経験、そして語学力を”無料で”身につけられるというのが一番の魅力だと思います。
たしかに、知識だけなら大学行ったり専門家に話を聞いたりすれば得られますし、経験も自分でスタディツアーとか申し込めばできます。語学力もかなり意識高くコミットできる人であれば可能かもしれません。
でも、”無料”では難しいですよね?
(ちなみに、正確には無料ではなく国の税金が使われています!あくまで参加者が直接対価を支払ってないという意味ですので、ご理解ください)
さらに無料だけでなく、協力隊で得られる知識は論理だけでなく実践から学ぶことが多いことが何物にも代えがたい部分だと思います。
以下では、実際に私が協力隊で得たものを紹介します。
国際協力に関する知識・経験
青年海外協力隊制度には派遣までに訓練が行われます。
ここで、国際協力についての基礎知識を丁寧に仲間と楽しく学ぶことが出来ました。
現地に派遣されると、訓練で学んだことが実際の現場でどのように行われているかをその目で見ることが出来るため、さらに理解が深まりました。
また、JICAや大使館職員、コンサルの方など、国際協力に携わっている人からも色々な話を聞くことが出来るので、様々な仕事についても知ることができます。
国際協力に携わった経験は、帰国後に国際協力の業界に就職する際も役立ちます。
というのも、JICAやコンサルの仕事の応募資格では、国際協力の経験の有無を条件にしている場合が多いからです。
特定地域や職種分野に関する知識・経験
青年海外協力隊で派遣された国で2年生活することは、それだけでその国・地域の専門家のようになれます。
私はサモアに派遣されていたのですが、サモアの歴史や文化、良さや課題など、普通に生活しているだけでも多くの情報が得られました。
また、様々な職種があり、派遣前には自分の職種の専門性を高める研修もあります。
現地での活動を通した自分の専門分野から開発途上国を見ることが出来、よりその国が抱える課題が明確に見えてきます。
仕事で使える語学力
派遣前の訓練でも、派遣後の研修でも、語学訓練プログラムがあります。
私の場合は英語でしたが、フランス語やスペイン語圏に派遣された人も、2年の活動を終えた後はペラペラになって帰ってきます。
語学を上達させるコツは「とにかく使うこと」だと思いますが、日本にいてもその機会は十分ではないですよね。
その点、協力隊では毎日がインプットとアウトプットの繰り返しで、しかも「伝わらなければ生きていけない!」という負荷も勝手についてきます。
上達しないはずがないですよね?
あと、帰国後のキャリアを考えるなら、フランス語やスペイン語、もしくは現地語を習得できるような国に行くと、自分の希少価値が高まり、就職に有利になるかも知れません。
コネクション・ネットワークの獲得
2つ目のメリットは、コネクションやネットワークの獲得ができる点です。
協力隊に参加すると、一気に交友関係が広がり、知り合いも増えます。
このつながりは、いつか必ずあなたを助けることになります。
とくに国際協力の世界は狭い!
協力隊を通してできた繋がりがさらに次の繋がりを生み、あなたの自己実現の後押しになってくれます。
国際協力を仕事にしている人とのつながり
まずは、国際協力の仕事をしている人とのつながりができます。
JICA関係の方はもちろん、現地では大使館の方、専門家の方、コンサルの方、本当にたくさんの方と出会います。
その方のキャリアの話を聞いたり、自分のこれからの人生の相談をしたりする中で、自分のロールモデルになるような人と出会えるかもしれません。
現地の人とのつながり
また、派遣された国はあなたの「第2の故郷」になります。なぜなら、自分がまた帰って来るのを待ってくれる人とのつながりができるからです。
2年間という期間で、きっと素晴らしい出会いがたくさんあるでしょう。日本以外の国に家族や親友のような存在ができ、そして帰る場所ができるだけでも協力隊に行く価値はあるんじゃないかと思います。
私の場合は、そのつながりが再びサモアで仕事をするきっかけを与えてくれました。
同じ志をもった仲間とのつながり
協力隊に行きたいって思う時点で、あなたは世間からしたら「変わった人」だと思います。
でも訓練所に行くと、そんな人しかいません。
私が訓練所に行ったとき、自分と同じ思いを持った人たちがこんなにいたんだ!という安心感といったらありませんでした。
同じ志をもった仲間とのつながりは一生ものだと思います。そういう仲間が人生でできるって素敵なことです。
しかも面白いのが、別に同期でも同じ国の派遣でもないのに、協力隊経験者に会うと、一気に仲良くなれちゃう!協力隊に行けばこれが一生続きます笑
自分らしく生きるためのマインドの獲得
3つ目のメリットは、自分らしい生き方にするためのマインドが得られることです。
マイノリティとしての経験
上にも書きましたが、協力隊に参加する時点で、日本ではマイノリティです。
そして現地に派遣されると「村でたった一人の日本人」。やっぱりマイノリティなんです。
協力隊の2年間は、そんなマイノリティな自分がそんな中でどう活動していくのかを考え続ける時間です。
でもそれがきっと自分らしく生きるためのきっかけになると思ってます。
私の場合、サモアで人の目とか気にせず、自分がやりたいこと、やれることを全力でやろうって思えたことが、現在も自分がやりたいことをするための原動力になってるなって感じます。
また、いま世界で苦しんでいる人、支援を必要としている人のほとんどがマイノリティです。
自分がマイノリティになった経験がある人は、きっとマイノリティで苦しんでいる人の気持ちも分かろうとするはず。
それって国際協力を仕事にする以前に、人として大事なことだと思います。
そういう意味でも協力隊の2年間は、あなたにとって大事な2年間になるかもしれません。
達成感と後悔
一人で開発途上国で2年間活動できた達成感は、自分の人生において自信になります。
一方で、自分に何ができたのか、もっとこうすれば良かったという後悔も生まれます。
でもどちらも全力でやった人しか手に出来ないものだと思います。
私の場合は、終わったばかりのころは達成感でいっぱいでしたが、日が経つにつれて後悔の方が強くなっていました。
だから、今また国際協力の世界にチャレンジしてるんだと思います。
達成感、後悔、どちらにせよ、その後の人生の原動力になることは間違いありません。
協力隊に参加するデメリットも
ここまで青年海外協力隊に参加するメリットをお話しましたが、デメリットも考えられます。
それが、帰国後のキャリア形成です。
とくに帰国後に国際協力系ではない一般企業に就職する場合、協力隊の2年間をどう捉えるかは企業によってまちまちです。
残念ながら、ただ海外でボランティアしてただけ、遊んでただけとしか捉えてくれない企業もあり、2年間無職と変わらないような評価をされる場合もあります。
そうならないためにも、協力隊の2年間の成果を言えるようにすることが大事です。
「こういう活動をして、研修の参加率を〇〇%向上させました」のような、帰国後に示せるデータやポートフォリオのようなものを準備するのもいいかもしれません。
また、学生や現職で参加する場合は、休学か退学か、または休職か退職かをよく考えたほうがいいです。
もし、休学・休職ができる環境にあるのであれば、そのほうが帰国後の進路をじっくり考える時間がつくれるのでベターですね。
さいごに
いかがだったでしょうか?
今回は、青年海外協力隊に参加するメリットを3つ、そしてデメリットについても紹介しました。
人生を総合的に見たときに、たった2年間の協力隊への参加で得られるものは、デメリットをカバーして余りあるほど多いと思います。
迷っている方は、ぜひ一歩、勇気を出して踏み出してみてください。
これからもこのブログでは、国際協力に興味・関心がある方の背中をそっと押して上げれるような存在であり続けられるよう頑張っていきます!