この記事は、次のような疑問や悩みを解決します。
- JICA海外協力隊から帰国後の進路に悩んでいる
- 仕事のためのスキルアップをしたい
- JICAの教育訓練手当制度について詳しく知りたい
協力隊から帰国した方、またはこれから協力隊を目指す方にとっても、帰国後の進路選択は大きな悩みの一つですよね。
その際、帰国後に自分のスキルアップを選択肢の一つに考える方も大変多いようです。
なるべくなら、大学院や専門学校への進学や、資格や検定の取得など、教育機関でしっかりと勉強するほうがいいですよね。
しかし、入学金や授業料、教科書代と、どうしてもある程度のお金が必要になってきます。
そんな方にぜひ活用してほしいのが、帰国隊員教育訓練手当制度です。
条件を満たせば、最大で20万円の支給を受けることが出来ます。
実は私もこの制度を活用し進路を実現させた1人です。
私の場合、教員採用試験の対策講座がある予備校に通ったのですが、この制度を活用したことで資金面でだいぶ助かりました。
ただし、この制度にはいくつかの条件や手順があるため、しっかりと確認して使う必要があります。
この記事では、以下について解説していきます。
- 教育訓練手当制度とは何か
- 教育訓練手当制度の申請から受取までの手順
- 教育訓練手当制度を利用する際の注意点
\JICA海外協力隊の帰国後の支援制度について知りたい方は、こちらの記事も/
帰国隊員教育訓練手当制度について
帰国隊員教育訓練手当制度とは、JICA海外協力隊員の帰国後のキャリア形成に必要な技術の習得や免許・資格の取得のために、教育訓練にかかる経費の一部を支給してくれる制度で、JICA(国際協力機構)が実施しています。
まずは、帰国隊員教育訓練手当の対象者、支給額、対象訓練について解説します。
対象は青年海外協力隊の任期満了した人
この制度を活用できる対象者は、以下の条件をすべて満たす者となります。
とくに、「帰国後2年以内に訓練開始」や「訓練終了後90日以内に申請」など、定められた期間があるので、十分に注意しましょう。
支給額は最大20万円
教育訓練の受講のために支払った消費税額等を含めた費用(訓練経費)の 80%相当額を支給してもらえます。
ただし、支給上限は 20 万円で、訓練経費の 80%の金額が 8 千円を下回るときは支給されません。
訓練経費に該当するものは以下の通りです。
訓練経費にあたるものは、原則以上の通りですが、上記に該当しないもので経費に入るかどうか自分では判断がつかない場合は、JICA内にある青年海外協力隊事務局の人材育成課が窓口ですので、確認してみてください。
対象訓練に語学系は要注意
日本国内外の、大学・大学院・その他教育訓練等を実施する機関(JICAの条件に適合するもの)で行われる教育訓練が対象になります。
通信制による訓練、科目履修も含まれます。(例.通信制の大学・大学院・専門学校のプログラムなど)
ただし、以下のものは対象外となります。
こちらについても、上記に以外で該当するかどうか自分では判断がつかない場合は、青年海外協力隊事務局の人材育成課の方に確認をお願いします。
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申請から受け取りまでの流れについて
次に、申請のタイミングや申請書類について説明します。
申請のタイミング
上述の通り、帰国後2年以内に開始した訓練が対象となります。
全ての教育訓練のプログラムが修了した日(大学や大学院であれば修了式の日)から90日以内に以下の申請書類をもれなく不備なく提出してください。
提出が必要な申請書類
申請に必要な書類は、以下の通りです。
以上を、募集要項に書かれた住所に送付してください。
募集要項は以下からご覧ください。
審査から受け取りまで
書類送付後、JICAの方で審査があり、通過すれば受け取ることが出来ます。
ただし、提出のタイミングが年度末になる場合など、審査・受け取りまでに時間がかかり、すぐに受け取れないことがありますのでご注意ください。
受け取りは、申請書類に書いた銀行口座等に振り込まれます。
注意点について
さいごに、この制度を利用する上での注意点がいくつかありますので、ご覧ください。
領収書の提出について
申請書類の中に領収書がありましたが、この宛名は必ず自分の名前にしてください。
紛失した場合は申請できなくなるので、ご注意ください。
また、ATMの利用明細書では申請できませんので、必ず訓練機関に内訳・金額・受領印・日付 が記載されている領収書の作成・発行を依頼してください。
国外の教育訓練機関の場合
海外で教育訓練を受けた場合、為替レート換算表として、申請者が両替を行った際の控えや、新聞のコピー等を申請書類と一緒に送付してください。
また、証明書類が英語以外の言語の場合のみ、翻訳書を作成し、翻訳者の住所と氏名を明記して申請書類と一緒に送付ください(特に様式はなし)
受給者の義務
手当受給者は、受給後にJICAが行う追跡調査やアンケート等のフォローアップへの協力を求められますので、必ず提出するようにしてください。
さいごに
今回は、JICAの協力隊帰国後に申請できるお得な制度「教育訓練手当」について解説しました。
せっかく協力隊で2年間活動した経験を新たなキャリアに生かしたいという方はたくさんいると思います。
この制度はそんな方々を応戦してくれる制度なので、ぜひ活用していきましょう!
今回の内容は、JICAのページにも詳しく載っていますので、以下をご参照ください。