こんにちは、さもあき(@gakisan2)です。
みなさん、サモアの人々の服装というと、どんな服装をイメージしますか?
「アロハシャツ」「Tシャツ」といった、いわゆる南国、常夏の服装を想像するでしょうか?
または、民族衣装のようなものをイメージした人もいるかもしれませんね。
サモアの服装にも日本と同じようにTPOに合わせた服装というものがあります。
ただ日本のそれとは違い、男性がスカートを履いたり、正装なのにサンダルを履いたりとかなり個性強めです。
そんなサモアの服装事情について解説していきます。
この記事では、以下の内容についてお話します。
- サモア人の正装とは
- サモア人の普段着とは
- ヨシダサンダルの秘密について
\サモアについてもっと知りたい方は、以下の記事もご覧ください/
【サモアで教師をして分かった】ここがヘンだよサモアの学校|教育制度や問題点も解説
サモアの人々の正装とは
サモアでは、日本と同じようにフォーマルな場とカジュアルな場で好ましい服装が異なります。
また、TPOに合わせた服装をすることに比較的厳しい国とも言えます。
そんなサモアの正装についてまずは紹介していきます。
サモアの男性の正装
サモアの男性の正装は、上がサモア柄のシャツ、下がイエファイタガ(ラバラバとも呼ぶ)を着て、足元はサンダルを履くのが一般的です。
シャツは、ハワイのアロハシャツや沖縄のかりゆしウェアにも似ていますが、色合いが派手だったり、サモアのトライバル柄(タトゥー柄)がプリントしてあるなど、サモアならではの特徴があります。
イエファイタガ(ラバラバ)は、無地で比較的しっかりとした厚めの素材でできた長方形の布で、腰に巻き付けるように装着します。
よく「イエファイタガの下には何か履いているの?それとも…」という質問をされるのですが、残念ながら(?)短パンなどを履いています。
サモアの女性の正装
サモアの女性の正装は、プレタシと呼ばれるドレスを着て、サンダルを履くのが一般的です。
プレタシは、上下で分かれているツーピースで、基本的には上下同じデザイン柄のものを着用します。
短い丈のものはなく、女性は基本的に足をあまり出さないのが好ましいと考えられています。
正装をしなければいけない場所・場面
サモアで正装を求められる場所は、職場、公式な行事(儀式)、冠婚葬祭などです。
私がサモアの学校で教員をしていたときも、教師は全員正装で仕事をしていました。
(でも実際は、上だけTシャツの男性教員をたまに見かけます)
教会に行くときは特別な正装
サモアはキリスト教の国。人々は、毎週日曜日は必ず教会に行き、祈りを捧げます。
その際、必ず正装で教会に行かなければなりません。
ただし、教会の場合は、男性も女性も、上下ともに「白色」の服を着ることが多いです。
男性であれば、白のカッターシャツに、白のイエファイタガ、
女性であれば、白のプレタシを着用します。
サモアの人々の普段着
フォーマルな場面では上述のような正装の着用が求められるサモアですが、カジュアルな場面ではどうでしょうか。
ここからは、サモアの人々の普段着を覗いてみたいと思います。
男性も女性も上はTシャツ、下は…
もっとも多いスタイルは、上がTシャツ、下はイエラバラバを着用し、サンダルを履くという格好です。
男性の場合、スポーツシャツやラグビーのジャージーのレプリカなどを着ている人もよく見かけます。
そして、下に着用しているイエラバラバは、男性の正装であるイエファイタガと異なり、薄手のカラフルな生地に模様がプリントしてあるという特徴があります。
このイエラバラバも長方形の布で、腰に巻き付けるように着用します。
また、最近では特に女性がジーンズや短パン、スカートなどを履いている姿も見かけるようになり、いわゆる欧米文化は服装にも影響を及ぼしています。
サンダルをサモアに広めた日本人
さて、ここまでサモアの人たちの服装を紹介してきましたが、あることに気付きませんか?
そうです、サモアの人々は基本いつも「サンダル」を履くということ。
どんなに偉い人でも、おしゃれな女性もいつでもサンダルなんです。
もちろんサモアの首相もいつもサンダルです。
このサンダル文化、実はサモアに初めて伝えたのは日本人なんです!
サモアで一番有名な日本人「吉田さん」
サモアにサンダルを伝えたのは、日本人の「吉田さん」という方でした。
この吉田さんが初めてサモアに渡ったのは50年以上前のことでした。
当時裸足の人が多かったサモアで、初めて国内生産できるサンダル工場を建設し「ヨシダサンダル」として販売されました。
これをきっかけに、サモアの人々にとってサンダルが身近なものになったのです。
サモアと日本をつないだサンダル
「ヨシダサンダル」は現在も数少ないメイド・イン・サモア製品として、サモアの国内産業を支えています。
ただでさえ産業が少ないサモアで、その一端を日本人を創業者とする企業が担っていることを考えると、感慨深いものがありますよね。
そんなサモアと日本をサンダルでつないだ吉田さん。
サモアの人たちは今でも「ミスターヨシダがサモア人の足を守った」と語り継いでいます。
ちなみに、現在は3代目が「ヨシダサンダル」を引き継ぎ、多くのサモア人から愛されています。
サモアで50年以上吉田サンダルが愛されている理由
創業当時からほぼ変わっていないであろうシンプルなデザインの「ヨシダサンダル」。
その国内シェアは90%以上とも言われています。
海外からの輸入品も手に入るようになった現在でもヨシダサンダルがここまで愛されている理由は何なのでしょうか?
とにかく安い!
愛される一番の理由は、やはり価格です。
ヨシダサンダルは一足8~10タラ(=約320~400円)で販売されています。
サモアの人たちにとってサンダルは消耗品です。
私たちの場合、普通どんなに使用頻度が高くてもひと夏、つまり買うとしても一年に一足ですよね?何なら2、3シーズン同じサンダルでいけちゃうこともあります。
しかし、サモアは違います。
まず一年中夏のような気候のため、1年365日、サンダルを履き続けます。
さらに未舗装の場所を歩いたり、スポーツする時もサンダルだったりするので、平均すると1年に5,6足は買い替えるのではないでしょうか。
つまり、価格の差は家計に大きく影響を与えるのです。
飽きの来ないシンプルなデザイン
また、何といってもシンプルなデザイン!
白をベースとし、アクセントで鼻緒にカラーのあるデザイン。
このカラーは全部で5色(赤・青・黄・緑・白)から選べます。
飽きの来ないデザインは、どんなファッションにも合わせることができ、老若男女から愛される商品となっています。
履くだけじゃない驚きの活用法!
さらに、ヨシダサンダルには「履く」以外にも驚きの活用法がありました。
それを目撃したのは、まだ私がサモアで先生をしていた頃でした。。
(ベルの音)キーンコーンカーンコーン
私「はい、じゃあココまでノートに写せたかな?」
生徒「はーい、ミスター!」
私「オッケー!じゃあこっちの板書消すからねー。。あれ?黒板消し無いなー(←海外の学校あるある)」
生徒「ざわざわ。。(おい、お前行けよ)」
1人の生徒がダッシュで前に出てきて、一生懸命に黒板を消している。
私「お、ありがとうー。なんだ~、君が黒板消し持っていt。。。。。!!??」
お判りいただけただろうか?彼の手にあったのは一足のヨシダサンダルだった。。
(補足:鼻緒のところにグローブのように指を突っ込み、接地面で黒板を消す感じです。)
さいごに
いかがだったでしょうか?
今回はサモアの服装事情についてお話ししました。
サモアにいらした際は、ぜひサモアの服装に身を包み、旅行を楽しむことをおすすめします。
きっとサモアの人々は「いい服着てるね!」と声をかけてくれること間違いなしです!