サモアという国は、世界でもトップクラスに治安がいい国です。
治安の面では日本もずいぶん良い国ですが、サモアはレベルが違います。
例えば、刑務所。
少し前まで刑務所に服役している囚人が週末に自宅に帰れました!!
これは軽犯罪で投獄された囚人のみに与えられていて、週末は家族と教会に行って懺悔しなさいという慈悲深き特権でした。
しかし、2018年に脱獄した囚人がいて、その罰でこの制度は廃止になりました。
現在は、病院に行くときと葬式に出席するときだけ、警察官が同行し、刑務所の外に出れます。
というか、まだ出れちゃうんですね。。
このくらいサモアは平和な国なんです。
なぜサモアがこんなに治安が良い国なのか?
その理由は3つ考えられます。
- マタイ制度
- キリスト教
- 豊富な食べ物
それぞれの理由について詳しく解説していきます!
サモアの治安の現状について
外務省HPで発表されている危険情報は、近年ほとんど発出されていません。
(2020年5月現在、コロナの影響でレベル2となっているが、治安の影響ではない)
また、同HPの中の犯罪発生状況についても、「空き巣」や「スリ」が注意喚起されているだけです。
したがって、「目立つ格好をしすぎない」とか「身の周りの持ち物をしっかり管理する」など、一般的な海外で気を付けるべき行動をとれば、原則問題はありません。
理由① マタイ制度
ここまでサモアが治安が良い理由の一つ目が、マタイ制度と呼ばれるものです。
マタイ制度とは、マタイと呼ばれる首長によって各村ごとに管理されている制度のことです。
マタイたちは自分たち村の治安を守るために、常に村の様子を観察し、必要に応じて村のルールを作っています。
村人は必ずそれに従って生活しなければならず、マタイの言うことは絶っ対です!
例えば、夕方のお祈りの時間に村の中を出歩いては行けないルールがある村では、
子どもたちや若者はその時間までラグビーを楽しんでいるのですが、
お祈りの時間の合図(山伏のほら貝みたいなやつ)が鳴ると、みんなソッコーでその場に座って待機。
このように、マタイ制度という強力な自治システムにより、サモアの平和は保たれています。
もう一度言います。マタイの命令は絶っ対です!!
理由② キリスト教
理由の2つ目は、キリスト教。
国民のじつに97%以上がキリスト教徒のサモアでは、キリスト教が国教となっています。
毎朝学校では聖歌を歌い、毎週日曜日には欠かさず教会のミサに参加。
もう宗教というよりサモアの文化と言えます。
敬虔で信仰心が強い人が多く、
キリスト教の教えを小さいころからしっかりと守ってきたからこそ、このような治安の良さが維持できているのかもしれません。
理由③ 豊富な食べ物
2013年~2014年に国連開発計画(UNDP)が行った「Hardship and Poverty Report」と呼ばれる調査によると、
サモアで食料貧困ライン(1日に2100キロカロリー)以下の人の割合は、人口の約4.3%である
出典:Samoa Hardship and Poverty Report -Analysis of the 2013/14 Household Income and Expenditure Survey-
データより抜粋・筆者訳
という結果が出ています。
なぜこれだけ飢餓が少ないか?
その理由は、サモア人の食文化にあります。
サモア人の主食は、タロイモ、ブレッドフルーツ、バナナなど。
サモアでは、これらの食べ物を輸入せず、ほぼ100%自給自足で手に入ります。
というか、農業なんかしなくても勝手に生えてきます。それくらい生命力の強い植物なんです。
のどが渇けば、ヤシの木に登ってココナッツを飲めばいい。
サモアにいればまず飢えることがありません。
また、サモアはシェアの文化です。
食べ物や料理は家族、友人、村の人みんなで分け合うもの、という意識が特に強い国です。
また、私個人の考えではありますが、人を犯罪に向かわせる原因の一つには、飢えや貧困があると思っています。
サモアで飢えがほとんどないことと、治安が良いことは少なからず因果関係があるのではないでしょうか。
さいごにこれだけは注意が必要
さて、最後にサモアに来る際は、少しだけ注意が必要な点があります。
バーやナイトクラブなどの夜の店
サモアにも、夜に美しい夜景やビーチを眺めながらディナーが食べられるところや、
陽気な音楽に合わせてお酒が楽しめるバーやナイトクラブがいくつかあります。
ぜひ、そこも楽しんでほしいのですが、
酔っぱらったサモア人にだけは注意してください!
彼らはお酒が好きですが、体質的にめちゃくちゃ弱いです。
その辺で寝るだけだったらいいのですが、たまに喧嘩をし始めたりすることがあり、たまにニュースになっています。
そういう状況に遭遇した際は、絶対に近づかないでください!
雨期のサイクロン
サモアは11月から3月くらいまでは雨期となります。
この季節にやってくるのがサイクロンです。
日本に来る台風とは比べ物にならない規模のものがやってくる年もあり、十分注意が必要です。
サモア本土にサイクロンが上陸することはめったにないですが、
大雨により市街が冠水したり、バスやタクシーなどの事故も起きやすいので、
渡航前に十分に気象予報をチェックし、もし現地で遭遇してしまった場合は、焦らずにホテルの部屋の中に待機してください!
さて、ここまでサモアの治安が良い理由、そして注意すべきポイントについて、お話してきました。
この記事をきっかけにサモアに興味を持ち、サモアに行ってみたい!と思っていただければ幸いです。
このブログでは、これからもサモアの魅力を定期的に発信していきます!